愛媛県指定 文化財 懸仏 1面 この懸仏は、直径33.3cmの円盤に愛染明王坐像と台座が取りつけられ、銅製で総重量1.69kg、円盤の裏面上部の2か所で掛け吊すようになっています。 愛染明王坐像は、腕を欠損しているものの、円光に火焔の光背があり、像高16.7cmの半肉彫に鋳造され、金具で円盤に止められています。円盤の裏面に次の銘文があるが、裏返し文字で陽刻(浮彫)である。 「願主越前国斉藤 藤原朝臣宗実 建久五年 八月一日」(建久5年は1194年)このような鋳造は、陰刻の字を鋳型にするため、鋳造の仕上りは陽刻となり、しかも、裏返し文字となっています。この手法は、時に見られる形式で、いずれも古い年代に属するものが多くあります。この懸仏は、建久5(1194)年鎌倉時代初期の作であり、工芸品として、歴史的資料として意義のあるものです。 出典:愛媛県教育委員会HPより 木造御神像 5躯 神像は7躯あり、そのうち傷みのはげしい2躯を除いた5躯が県指定となっています。像高30.9cm~36.7cm、ヒノキ材、一木造、簡素ではありますが力強い彫法で巧みに造られ、いずれも頭に冠を頂き、袍衣や狩衣をつけた坐像です。虫害を受けたものもありますが、厳しい顔、笑みを浮かべた顔、満足そうな顔、力んだ顔、とぼけた顔、思いにしずむ顔、謹直な顔など、その表情と姿態は、大山祇神社系神像の特徴をそなえています。 社伝によれば、菩薩が衆生済度(しゅじょうさいど)に現われた神徳の姿であるとして当社境内に安置され、広く祈願崇拝を集めた神であるとされています。その由来を明確にするものはないですが、鎌倉時代後期の作とみられています。 出典:愛媛県教育委員会HPより 八幡浜市指定 文化財 木造御神像 2躯 木造御神像は全部で7躯あり、そのうち5躯は愛媛県指定の文化財に登録されています。 残りの2駆は損傷が激しいですが、こちらも重要かつ歴史上・芸術上価値が高いものであるとして、八幡浜市指定の文化財に登録されています。